11月3日に、京都国立博物館で開催されたレクチャー「琳派 この一作 私の見方・楽しみ方」に参加しました。
前日に京都国際会議場にて行われたフォーラムとは少しメンバーが変わりましたが、登壇者の方に各自選んだ作品とその理由を解説していただき、比較文学を楽しんでいるようなひとときでした。
特に、メトロポリタン美術館のキュレーター、ジョン・カーペンター氏は難しい変体かなもすらすらと読み上げられ、日本人以上に日本文化を研究されている方でした。メトロポリタン美術館で大琳派展を開催された時のお話や、よく日本に来られては美術館を巡られているというお話には頭が下がりました。
MIHO MUSEUM館長の辻先生は、風神雷神図を挙げられていました。風神雷神図は京都国立博物館でも展示されていた宗達・光琳・抱一の3作品がありますが、雷神の持っている太鼓が画面外にはみ出していた宗達の迫力が、抱一になると「もう低空飛行で落ちそうだ」とユーモアたっぷりにお話されていました。
また、今回のコーディネーターを務めた京都国立博物館の山下先生が、学生時代の辻先生との関係についてのエピソードもお話してくださいました。
400年の昔を現代に蘇らせてくれる、充実した講座でした。
文責:のり憲