母子像の画家と呼ばれるメアリー・カサット展に行ってきました。
午前中に正倉院展、平日に午後に出向いたのでとても空いておりゆっくりと鑑賞することができました。
注目される作品の前に、混雑を見越し棚が設けられた設営には少し残念でしたが、1Fスペースには10分間のビデオが流されており、全体的な見所が掴めるところは良かったです。
展示内容ですが、ドガとの出合いから印象派への参加、1862年にはマネとその仲間たち、ゴンザレス、モリゾなどの作品も合わせて観ることができます。
喜多川歌麿、葛飾北斎の浮世絵も収集されており、メアリー・カサットが自分の作品にその構図に取り入れていたのが印象深かったです。
ペンシルバニア州女性待合室の依頼で圧力がかかり、友人の手に渡ったという経緯のある「母親とふたりの子供」が見られたのは良かったです。
後期作品のパステル画はとても優しく、ドガと間違いそうになりました。
国内で35年ぶりの回顧展となり、ボストン美術館蔵の「桟敷席にて」は、絵に描かれている覗き込む男性に注目してしまいました。
12月4日までですが、ぜひ平日の空いている時をお楽しみ下さい。
文責:のり憲