木島櫻谷の世界を紹介する展示企画が、京都市内3か所で開催されています。
そのひとつ、京都文化博物館の2階展示室では、平成28年に京都府に寄贈された大橋家旧蔵の木島櫻谷関連資料を中心に展示されていました。
大橋家は、木島櫻谷が生まれ育った三条室町の近くにあった家で、昔から櫻谷と交流を持っていました。
例えば、京都画壇の画家・今尾景年の作品「安宅関図」。今尾景年は櫻谷と同じく三条室町の町内に住んでおり、櫻谷は景年から絵の基本を教わりました。
その隣に展示されていたのは同じく日本画家・榊原文翠の「牡丹図」。彼は櫻谷の生家の隣に住んでいたそうです。
他にも、櫻谷が旅行に出かけては大橋家の四代目・松次郎宛に送った絵ハガキや、櫻谷が描いた短冊をきれいな画帳に仕立てた「関適帖」、松次郎のために描いた12枚の扇面をまとめた「養拙帖」などが並び、思わずページを開けたくなりました。
楽しいものとしては、絵代わり湯呑茶碗や土瓶、うちわは自分も欲しくなる一品でした。
変わったものでは、今尾景年の画塾の卒業証書。こちらはケースに入っています。
残念だったのは、カラー版の目録が作られていたのに、受付でお願いしないといただけないことでした。
文責:のり憲
http://www.bunpaku.or.jp/exhi_shibun_post/konoshima2017/