細見美術館の開館20周年記念展の第一弾「はじまりは伊藤若冲」を見てきました。
細見美術館の伊藤若冲作品を収集した細見寛さんは、きっかけは若冲40代中ごろの作品という「瓢箪牡丹図」に惚れ込んだためとのこと。瓢箪ののびのびとした線といい大きさといい、目を見張るものがありました。
珍しいものとしては、富岡鉄斎が越後の実業家・今井卓堂に宛てた書状のなかに、「明治28年4月20日に305円をもらったから作品を送るように」と指示しているものがありました。
展示の終わりには、冷泉為恭の「年中行事図巻」。正月に元飾会、二月に列見、三月に曲水の宴が開かれている様子がありました。
展示内容は以前から何度も拝見している作品が多く、どうにも正月らしい伊勢物語かるたなどに惹きつけられてしまいました。
若冲ファンでないと、前半はちょっと感動が少ないかもしれません。
文責:のり憲