10月11日まで中信美術館で畠中光享日本画展が開催されています。
あいにく初日は台風接近のため休館となり、9月9日(土)にトークショーが開催されました。
日本画と画材の裏打ちや、畠中先生が手掛けた興福寺の柱絵には五層にもなる紙が一層毎に貼り方を変えて貼ることで空気の層を作り湿度・室温に耐えるようにしていること、群青を背景に用いることで暗い部屋でも作品を明るく見せる効果を考えられた、など、いろいろなお話を伺いました。
会場には畠中先生作の仏教の祖師(宗派を開いた僧侶)14人を描いた作品のうち4点の下絵が展示されていました。
また、展示の中でも特に注目していただきたいのは、茶室のしつらえです。
畠中先生はインドにも何度も足を運ばれ、色々なコレクションをお持ちです。そのなかのインド古更紗を用いた香合は先生の自作です。また、敷板は大谷大学で使われていた古い机板だそうでまるで想像ができません。
他にも貴重な李朝の茶碗などもありますので、お茶をされている方は欲しくなるかも?
ガラスケースに入らない、本物を楽しめる展示です。
無料ですので、ぜひ中信美術館に足を運んでみてください。
文責:のり憲