中信美術館で今年も開催されている「石本正ロマネスク素描き紀行」展に行ってきました。
美人画のイメージがある石本さんですが、ご出身の島根県浜田からJRの田舎町を走るコミュニティバスで向かう「浜田市立石本正美術館」には、地元の神話を題材にした絵や、ヨーロッパ旅行のスケジュール資料などが私が訪れた際には展示されていました。それで石本さんのイメージが一変した思い出があります。その展示品の一部が、今回京都でも展示されています。
ペンテルの暖かな町のにおいが伝わる写生画。
一緒に旅された芸大出の先生も会場に来館されており、この絵を丘の上で描いていたときは風が強くとても寒くてすぐ引き上げたのに、石本さんは素晴らしい作品に仕上げられている、というお話を伺うことができました。
20年間をかけてここまで計画を練っていた先生の姿を感じ取っていただきたい作品です。
文責:のり憲