堂本印象美術館で開催の徳岡神泉展に行って来ました。
ギャラリーの外観は白いレリーフに黄色が点在する印象のアートそのもので、ドアノブ、庭の椅子、中の椅子、館内は印象のデザインに満ち溢れています。
今回の展覧会は、徳岡泉水50代60代の作品が多く、風景、植物を究極に単純化して彼の感動を表現した素晴らしいものばかりです。
館に入ると緩やかな傾斜の廊下に小品が並んでいます。その中にあった「筍」は朦朧とした青い下地の中に少し朦朧とした筍一つ横向きに描かれていて、まるで飛んでいる様、生命力を感じます。
廊下の先には広い部屋があり、展覧会に出品された大作が並んでいます。3作品に神泉の言葉が添えられ、感動を共にできます。
「流れ」は嵐山に釣りに行った帰りの夕暮れの風景。赤褐色の草と一筋の川の流れ。流れるでもない、でも尽きることのない川の流れが作品の画面を上下に分けただけのものですが、青銀色に光る川という日常の風景の一瞬の感動を切り取った作品。
作家の気持ちに近づいて感動を味わえる展覧会だと思いました。
文責:虹のSIKA