作家・水上勉先生の生誕100年を記念した展覧会が、寺町三条のギャラリーヒルゲートで開催されました。
先生自らが漉かれたという竹紙に表現された花は素朴で心を引き寄せるもので、先生ならではの作品が所狭しと2階まで一杯に展示されていました。
特に天安門事件時の作品は、中国側の方に迷惑をかけてはならないからと発表を控えておられたと聞きました。
椿の花の骨壺は何度見てもしっくりと馴染みます。
先生が故郷の福井に建てた「若州一滴文庫」の活動で行われた竹人形芝居の様子を思い出しました。
他にも、日本画家の秋野不矩先生が描いた絵画は、ヒルゲートで開催される小品展の趣があります。黄色で描かれた大きなインドの風景のイメージが強い方ですがとても好きな作品でした。
展覧会は3月10日で終了してしまったのが残念ですが、ヒルゲートで定期的に行われている「折々の作家たち」展にも多くの作品が残されています。水上ファンは次回の展示を楽しみにしたいものです。
文責:のり憲