12月8日まで泉屋博古館で「花と鳥の四季ー住友コレクションの花鳥画」展が開催されています。
江戸時代17世紀・18世紀ごろは中国に明朝の覧定を狩野派が受けていたので、多くの作品が日本に持ち込まれ模写をしていたようです。
狩野探幽の「桃鳩」も、徽宗皇帝筆の写しで、狩野養信の「鳴鶴図」も明代の文正筆の模写になります。
見どころは、チケットのメインビジュアルにもなっている伊藤若冲の「海常目白図」。ふくよかな九羽の鳥たちの表情はとても暖かく感じられます。
会場入り口の中村芳中「梅鶯図」は、一歩の実直な梅枝がすべてをスッキリと表現しています。
目が留まるのは、呉春の衝立。立派な力強い松に一匹の蜂が描かれ、立ち止まってひきつけられてしまいました。
ぜひ花鳥に託された意味を読み解きながらお気に入りを見つけてください。
文責:のり憲