向日神社(むこうじんじゃ)は、京都府向日市(むこうし)にある神社である。
阪急西向日駅から徒歩7、8分、北西0.5キロほどのところにある。
向日神社のホームページ
http://www.geocities.jp/mukojinjahp/index.htm
2018年に遷座1300年を迎えるとあるから、718年に創建されたということになる。
古くて伝統のある神社である。
本殿の形が格好よくて美しいので、東京の明治神宮の本殿を建てるときにモデルになったという話は、私は子供の頃からよく聞かされていて、地元ではたぶん有名な話である。
神社への行き方、地図等、その他のいろいろなことはこの向日神社の公式ホームページを見られることをおすすめする。
「子供の頃からよく聞かされていて」というのは、私の実家が氏子にあたる神社で、私にとっての氏神さまがこの向日神社になる。
お宮参りもこの神社だった。残念ながら記憶には残っていないが、本殿をバックに今は亡き祖母に抱かれている赤ん坊の私の白黒写真が残されている。
七五三参りもここ。毎年の初詣もここ。小学校もこの神社近くだったので図工の時間の写生に何度も訪れた。
犬がいた時には散歩コースにちょうど良かったので、犬を連れてよくお参りに行った。
両親や祖父母は向日神社と言わず「明神(みょうじん)さん」と呼んでいた。
霊感があるわけではないのだが、小高い山にある向日神社の境内は「霊験あらたかな雰囲気」とでもいうような静かで落ち着いた雰囲気に包まれている。
本殿の裏側(西側)にあるお不動さんをお祀りしてあるところ付近は特に「パワースポット」というのはこういうところのことを言うのじゃないかというおごそかな雰囲気がただよっている。
ケチで欲どおしい人間であるから、お参りに行くと、長々とあれもこれもと思いつく限りのお願いをする。10円かそこらの小額のお賽銭でよくもまあこんなにお願いできるものだと自分であきれるときがある。神様もあきれて相手にしないんじゃないかと。
20数年前、ちょっともうこれは最後の手段として神様におすがりするしかないということがあり、向日神社へ行って常にも増して真剣にお参りした。その時はいつもの10円ではなくもう少し奮発したように思う。
その後、その願いは見事にかなった。
病気平癒とか恋愛成就ではなく、
大きく分ければ仕事関係のことだった。
自分でやれるだけのことはやって後は運を天に任せなければしょうがないという、そういうようなことだった。簡単にかなうとは決して思われないことで、かなりの狭き門だった。出来る限りの努力は尽くした。後の結果は祈るしかないと懸命に祈った。
かなったときの驚き嬉しさは今思い返しても、人生で1番か2番かと言えるようなものだった。そしてお礼参りに向日神社へ出かけた。
以来、これはもう神頼みするしかないということがあると、向日神社にお参りに行く。言いかえればそんな時だけ行くという、しょうがない氏子である。
やっぱりお宮参りの時からお世話になっている、いや、もっと前、ご先祖様の時からずっと護ってくださっている氏神さまはありがたいと感謝するだけである。
その後は年齢とともにモノグサなまけもの道一直線で、神頼みばかりが熱心になり、実際の努力を怠るようになったから、特にここに書くほどの出来事は起こっていない。などと言うのはきっと余計な話だろう。
でも今書いていてその当時のことを久しぶりに思い出したのだが、あの時はそれはもう必死に頑張ったなあ、と・・・。
ナマクラなこの私以外の世間のみなさまはよく分かってらっしゃることで、今さら言うまでもないことだが、自戒を込めて書かせてもらうと、やっぱり人間、努力が肝心だということである。
話がだいぶそれてしまったが、
向日神社のある向日市は最近「激辛商店街」や「西国街道ひな人形めぐり」等のイベントを開いて積極的に街おこしに取り組んでいる。
昔は向日神社の鳥居前の西国街道沿いは「商店街」で賑わったのだが、最近はこの不景気で、店の数もめっきり減って少々さびしくなった。
それでも残った商店はこの現状に手をこまねいて見ているだけでなく、何とかしようとみなそれぞれ工夫努力して頑張っている。
その中で今回1軒だけだが紹介すると、
向日神社鳥居前の西国街道を南の方向へ2、3分歩くと、道が5本に分かれた交差点、五ツ辻がある。
この五ツ辻に面した西側に「理容 つきやま」という店がある。「はじめての方もお気軽にお入りください」と玄関に書いてある、昔ながらの町の小さな散髪屋さんだ。
「元気で明るいお母さん」という雰囲気の女店主さんが1人で店を切り盛りされている。飼い猫と飼い犬がいてお客さまを歓迎するので、猫好き犬好きにはたまらない。
向日神社にお参りした後この店に寄って頭の手入れをしてもらい、狛犬ならぬ、招き犬、招き猫と触れ合ったら、ご利益がさらにあるような気持ちになって元気になる店である。
これからの季節、向日神社は桜が美しい。
西国街道に面した鳥居から本殿までのつま先上がりの200メートルほどの長い石畳の参道は桜のトンネルとなる。
これは一見の価値がある。
子供の時から何十年見てきたが「なんて綺麗なんだろう」と毎年素直に感動する。
是非見ておくべきだとおすすめできる。美しい。
秋にはここが色づいた紅葉のトンネルになる。
私は神社というのはどこもみなこういうものなのだろうと思っていた。しかしそれは決して「神社の常識」ではなかったのだと、かなり大きくなってから知ってビックリしたものだ。
幸せ者である。
今年2012年も4月7日(土)8日(日)に、向日神社、毎年恒例の桜祭りが開かれる。
今年は桜の花が遅れ気味なので、この桜祭りの後もしばらく見ごろが続くような雰囲気である。
霊験あらたかな美しい神社、向日神社へ出かけよう。
20年ほど前から数年間ライターをしていました。その後いろいろありまして、10数年、ほとんど何もしないような感じで無駄に馬齢だけを重ねてきました。一応京都で生まれ育ち今も住んでいるのですが、アートはもちろん京都のいろいろなことに全く興味すらもたないままここまで来ました。やっと最近になってほんのわずかですが、ちょっと見に行ってみようか、知ろうとしてみようかという気持ちがわいてきたところです。これを機に遅ればせながら少しづつでも勉強していきたいと思っています。どうかよろしくお願いします。好きなことは高校野球を見ることです。器械体操、フィギュアスケートを見ることも好きです。浜田省吾さんも好きで、毎度チケットを取るのに大変苦労しますが何年かに1度のコンサートへ行くのを楽しみにしています。