ビィクトール・バッシュ広場(パリ)1950年 |
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伊勢丹で開催中の「イジスーパリに見た夢」。
モノクロのポスターに直感でいいなと思ったが、期待以上の写真の数々。
終生パリの魅力を追い求めたイジスは、リトアニア生まれのユダヤ人。
子供時代に(夢見る子)という渾名であったという。
夢想家・詩的・非リアリストなどの形容で語られる彼の作品には、特徴がある。
露天商・くず屋・サーカス・縁日・移動遊園地・大道芸人など、アウトサイダーに向けた目である。
イスラエルではキブツやベドゥイン、ロンドンにおいても、下町や裏町・波止場・蚤の市など、向かう先は同じである。
ともすれば、物見高に陥りかねないアウトサイダー達をとらえた作品は、一編の詩のようだ。
自らも異邦人であるイジスの見る光景は、物語を想起させ、私達を夢に誘う。
殉教者の植林 1953年 |
トレーラーハウスの楽屋でのグロック(カンヌ)1954年(左右とも) |
※画像はすべてイジスの息子・マヌエル=ビーデルナマス所蔵
イジス写真展 -パリに見た夢- IZIS PARIS DES RÊVES