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続(しょく)「京都 日本画新展」(後)

投稿:2014年2月 7日

前編より

moriyasu201402-2(1).jpg

気づけば、1月ももう終わりですね。うむむ。

さて、京都画壇のことをやんわり理解したところで、
「続 京都日本画新展」のことですが、

京都画壇の将来を担う(!)人材の育成をめざして創設された
「京都日本画新展」のリニューアル版らしいです。

以前は、推薦をした人たち(先生とか)が、
作品の審査をしていたけれど、
今回からは、「審査は別の人にお願いしよう」ということで

画家を選ぶ人 画家 審査する人 に分かれたそうです。

なので、「京都日本画新展」ではあるが、ちょっとやり方が変わったし、
「続」ってことにして、「続 日本画新展」にされたそうです。

「続」って ぞく と読むと、本当に前のまま(例:第一回に次ぐ第2回)
みたいだし、しょく と読んで、より真新しくしてみましょう…。
(日本画新展は日本画新展なんだけど、中身がちょっと新しいんだよ!ってこと)

そんな感じらしいです。
「なんで しょく と読むのですか?」
と受付の方に聞いたら、詳しい方がカーテンの裏から(!!)出てこられて、
教えてくださいました。

入場無料で、地味な感じの展覧会かと思いきや、
主催や後援は、「京都○○」と、京都の名の付く大御所が
たくさんついており、重みのある展覧会なのだな、と気づきました。

作品を出して選抜されるのではないから
画家さんも忙しいだろうに、ひょいと(?)推薦を受けて
それから「新作」を出すというのは、
なかなかのプレッシャーではないでしょうか。

期日までに思うように描けなかったらどうするんだろう…とか
心配になりますが、そういうことは全然感じさせない作品がそろっていて、
画家の実力と根性が垣間見られました。

大賞は、とても良い作品でした。光景として美しかったです。
他の作品も「新しい」感じがしましたが、景色としてぐいっと
魅せられたのが大賞の作品 若狭悌尚「甘雨」でした。
しかし優秀賞とは接戦だったんじゃないかなあ。

(パンフレットを撮影 写りが…申し訳ありません。
実物はパンフレットとも随分違う感じでしたよ。

moriyasu201402-2(2).jpg
若狭悌尚「甘雨」・大賞 

moriyasu201402-2(3).png
石橋志郎「灰色の空、まだらな地上」・優秀賞

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勢野五月葉「たのうみ」・優秀賞)
 

個人の感想としては、去年、栖鳳や松園や…そういう作品を
目の当たりにしたので、色の美しさや、透明感、絵の静かな雰囲気も
もう少し楽しめたらなあと生意気なことを思いました。

結局、単純な私の、日本画の魅力はそこみたい。
そういう「元祖」な作品は少なかったかも。
見て、すぐに「あー日本画や、きれい」って思える作品ではなかった。
それが最新の日本画なのかもしれません。

ちなみに推薦を辞退しないで作品を出すと、5万円支給されるそうです。
大賞は50万円の賞金も出るということで、これなら「若い人材の奨励」に
なるなあと安心しました。やっぱり、作品発表の場を与えられるだけでは
作家さんもやりきれないだろうからなあ…。

最近発表のあった芥川賞や直木賞も新人賞なわけで、
こちらも(新人賞でなくとも)
そのくらい盛り上がったらいいのになあと思ったりしました。

moriyasu201402-2(5).jpg moriyasu201402-2(6).jpg
 
画像はWikipediaより 
左:竹内栖鳳筆 「アレ夕立に」絹本着色 
右:上村松園「序の舞」
*松園さんは竹内さんに師事していたんですね。

がんばって京都画壇!!



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