2013年4月26日、私にとってのゴールデンウィークの初日は京都への美術鑑賞。
修学旅行生が多いな...と思ったのが地下鉄・東山駅に降り立った時の印象。修学旅行シーズンなのでしょうか?
京都市美術館は現在、「リヒテンシュタイン 華麗なる侯爵家の秘宝」(3/19~6/9)と「ゴッホ展-空白のパリを追う」(4/2~5/19)が併せて開催されています。「リヒテンシュタイン – 華麗なる侯爵家の秘宝」は、ルーベンスのコレクション(取り分け《クララ・セレーナ・ルーベンスの肖像》)で有名です。こちらも都合をつけて鑑賞したいと思っています。
さて、ゴッホ。
第1章は、「写実主義からモダニズム」と題され、農婦のポートレート等ゴッホ初期の厚塗りの作品から始まります。光と影にこだわった「パイプをくわえた自画像」、厚塗りから薄塗りに移行した時期の《アヴサンのグラス》、日本初公開作品の《肉屋の眺め》。そしてまた、厚塗りに。ゴッホの苦悩の経緯が感じられます。
第2章は、「クローズアップ ファン・ゴッホ」。この章に入るとゴッホの絵の解析・研究結果の成果と共に作品が展示されています。
部分、それも極小部のクローズアップや、ゴッホの自画像と思われていた作品のモデルが弟のテオであったという新事実などが公開されています。下層の絵に関する研究も目を引きます。
ゴッホは作品の上に新たな作品を制作しており、下層の絵の潰し方も様々です。下層の絵の上に、いきなり新しい作品を制作したもの、下層の絵を粗く削りとった後に制作したもの、あるいは、下層の絵の上に下塗りして制作したものなどが解説されていました。以前訪れた京都大学総合博物館の《マリア十五玄義図》の研究成果の展示が思い出されました。
面白い展示ですが、研究成果の発表としては、不十分な感が否めません。
そうは言っても、展示作品の半数以上が日本初公開という展覧会は、見応え十分です。
ゴッホ展を見終わった後、美術館の玄関先で誘われた、二階の新創美術展(4/23〜4/28)に。この美術展は、絵画・書・立体・工芸・写真と多岐にわたっています。居垣瑞生(絵画)、八田裕子(工芸)の作品が目を引きました。
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比良や霊仙山には度々行っている山屋です。 京都国立博物館はじめ、美術館・博物館で作品を鑑賞した後、静かな佇まいの場所を選んで散策することが楽しみです。 美味しいものや、京都らしいものを探し求めながら…。 クラシック音楽のコンサートでも京都にお邪魔しています。