投稿:2013年12月12日
紅葉も見ごろを過ぎようとしている。 毎年、桜と同じく、紅葉の見ごろを心待ちにする。 見ごろが過ぎるとすこし、寂しくなる。 そして、また来年、と思う。 桜の季節にも、紅葉の季節にも、京都にはたくさんの人が訪れる。 桜も紅葉も、京都にはよく似合う。 ただなんとなく、紅葉よりも桜には【似合う景色】がたくさんあるように思う。 学校の校庭や住宅地の小さな公園にある桜も、好きだ。...
投稿:2013年9月24日
芸術家は、その創作のすべをどうやって選択するのだろう。 画家は筆を、作家は言葉を、ダンサーは身体を、選ぶ。これしかできない、と答える芸術家もいるだろう。 しかしミケランジェロが彫刻にも絵画にも秀でていたように、複数の技に秀でた芸術家もたくさんいるように思う。 棟方志功は後者のようだ。 彼が世界的に知られるようになったのは版画による作品であったが、本展覧会では主に肉筆画が...
投稿:2013年9月 2日
例えば《花下遊楽図屏風》。 桜の下で、踊る人々とそれを観る人々。 上流階級の人々の姿と思われるが、有名な君主や高僧ではないだろう。 まさに「遊び」、花見の場面が描かれている。 それも固有名の誰かの花見ではなく、どこかの誰かの花見である。 これはカメラではなく、筆で身近な情景をとらえたスナップショットだ。 楽しそうだな、と思う。 桜が美しかっただろうな。お酒がいつもより...
投稿:2013年8月13日
今年の夏はなんて暑いんだろう。 それでも海を見ると、「ああ、夏だな」と少し心が弾む。 でも京都市内では、海を見ることはできない。 水の景色といえば川辺、となるが、こんなに暑いと水量が下がってしまい、物足りない。 いっそのこと、水は無くてもいいのかもしれない。 いっそのこと、枯山水庭園なんてどうだろうか。 枯山水は難しい。 配置された石のそれぞれが実は、鶴とか亀とか、滝...
投稿:2013年8月 1日
クロード・モネ 《睡蓮》1907年 アサヒビール大山崎山荘美術館蔵 モネの絵が好きだ。 でも少し前まで、あまり好きではなかった。 《睡蓮》という名前の絵ばかりたくさんあって、どれも荒々しいのにぼんやりしていて、くすんだような色合いで、どう受け止めたらいいのかが分からなかった。 美術について勉強するようになって、絵に対する印象が最も変わったのがモネの《...